アスベストは古い建物のほとんどに使用されており、古くは安価に入手することができる防火材として広く利用されていました。一般的な住宅の中にも利用されていたことから、非常に一般的なものとなっています。しかし経年変化により細かな粒子になって飛び散り、重篤な健康被害をもたらすことがわかってから使用をすることが禁止されており、現在では新たな住宅には全く使用されていません。アスベストの危険性は細かな粒子になって飛び散ることで、これを吸い込むと肺の内側に付着し、呼吸困難などの重篤な健康被害を引き起こすことにあります。
特に解体工事の場合には潜んでいたアスベストを舞い上がらせてしまうことが多く、対策を行わずに作業をすると不用意に大量に吸い込んでしまう危険があることから、現在では事前にアスベスト検査を行い、その存在を確認してからしかるべき対策を行うことが義務付けられているのが実態です。しかし検査の際に発見することができなかったからといって、安心して作業をするのは非常に危険です。これはすでに細かな粒子となってしまった場合には空気中に飛散していることが多く、気づかずに作業を行ってしまう恐れがあるためです。そのため検査で発見できなかった場合にはさらに分析を行うことで、その存在の有無を確実に把握することが重要となります。
分析手法は顕微鏡などを利用し空気中のサンプルを確認することで行われるのが一般的ですが、この分析を確実に行うことでアスベストの有無をチェックすることができ、健康被害のリスクを最小限に抑えることができます。