近年は建材技術と素材の進歩により、以前では考えられないほどに快適な生活を謳歌できるようになりました。得に今はアレルギー反応を過敏に持っている人々が増加していることもあり、建物の安全性は維持しなければいけません。その理由は長時間居住するような場合に、建材などに人体に悪影響を与える物質が含まれていると、それらの物質を吸い込むことで健康被害を生じる危険性が高いからです。過去には当時の技術では判明しなかった悪影響を生じる成分を含んでいたものが多くあり、その一つにアスベストがあります。
アスベストは日本では石綿という名称でも呼ばれていて、防音と保温性があるのに安価で吹き付けると付着するという特徴があったことで、使いやすくコストが抑えられるというメリットがある物質です。このような理由からビルなどの鉄筋コンクリート造の建造物では盛んに使用されていましたが、このアスベストは劣化すると針状の粉塵をまき散らすようになり、これらを吸い込むと肺に刺さって病気の原因になることがわかっています。アスベストは使用が法律で禁止されるまで多くの建造物に塗布されているので、それらを調査して除去することは重要です。この調査は建築物の関係書類からある程度は確認ができますが、全ての対象物の状態が把握できるわけではありません。
最終的には現地に出向いて実際にその物質を採取して調べなければならず、今でも除去できていない建物が存在していると言われています。調査は地道な作業と手間と労力が必要になり、飛躍的に改善ができないというのが現状です。それでも確実に減少していることで健康被害を発症する人は少なくなっているので、これからも調査の重要性が大切であるのは間違いないでしょう。